東北をドライブ中にドクターペッパーが飲みたくなったとしよう。イタリア車に乗っていてもドクターペッパーは飲みたくなる。
そんな時、ヴィレバンや一部の古着屋のような店舗でドクペを売っているところは確かにあるが、東北地方でドクペの自販機を見かけることはほとんんどなく、ドライブ中にふらっと立ち寄って買うというのはかなり難しい。
そこで重要文化財ともいえるドクペの自販機を見かけたら皆で情報を共有して、東北のドクペ難民を一人でも多く救おうではないか。
という企画
エントリーナンバー1番は岩手県民にはおなじみの盛岡駅西口駐車場。この駐車場は30分100円ぐらいだったと思う。この周辺にしてはけっこう高いのだが、その分空きがあることが多くてよろしい。さらにドクペの500mlペットボトルがおいてあるので、駅ビルに行くときは西口に車を止めるのが吉。
そんな巨大組織JR東日本に真っ向勝負を挑むのがこの「もとまち(?)」というお店(?)の自販機。市外局番が5桁っていつの時代よ。場所は遠野高校の正門の前。350mlクラブマルチパック缶が100円で買える。高校生が買っていくのだろうか・・・?
ちなみに今更だが、ドクターペッパーはどんな味がするの?という挨拶のような質問に答えるならば、スパイシーでフルーティーとしか言いようがない。薬とか湿布みたいな味を求めているならドクペではなくA&Wルートビアを飲んだ方がいい。
ペプシやコカ・コーラが好きなら近しいものがあるのでドクペも好きになるかなと思うがそうでもないようだ。ガラナ好きとは波長が合うようだが、いまやガラナのほうが市民権を得つつあるように思う。
これら類似のドリンクに比べてドクペが優れているのは、ぶっちゃけ「おいしくない」ところ。日本人なら初めて飲んだ時は誰でもまずいと思うし、ドクペ好きだって正直、「めちゃくちゃウマイ!」とは思っていない。というか、他の炭酸飲料に比べて飲みなれると無駄に主張してこなくなるところが良い。使用してると体に馴染んでくるのよ。ハァハァ。
食べ物との相性も良く、飲み会のソフトドリンクとしてお勧めしたいのだが、どこかの飲み屋でドクペを置いてくれないだろうか。
さて、味のことは置いておいて、どうしても気になってしまうのは新しくなったアメリカンオールディーズ風のラベル(一番上の写真)に描かれている「いかにも」なアメ車2台。
アメ車のブランドには詳しくないが高校生のときから元素記号を覚える語呂合わせ「ベンツ(Be)にGM(Mg)、キャデラック(Ca)は素晴らしい(Sr Ba Ra)」で刷り込まれているGMとキャデラックくらいは知っている。
しかも、これまた岩手県民には常識だがキャデラックなら北上アメリカンワールドにある。なのでちょっと見に行ってみた。
ギャロン
ドォアアアン
オパウ
フロントにド派手なクロームメッキとデュアルヘッドランプ、リアに巨大なテールフィンとバレル型ライト。
そのふたつの間に生じるV8 6.4リッターの圧倒的ピンク空間はまさにアメ車的ラグジュアリーカーの小宇宙!
これぞアメ車というこの一台はキャデラック エルドラドの第三世代らしい(デザインモチーフはロケット!? キャデラック エルドラドってどんな車?)。
しかしラベルの車とはちょっと違うのね。いかつすぎる。ラベルの車はテールフィンがついていたりと、同じ年代であることを感じさせるが、そこまでフロントがいかつくなく、おでこも出っ張っていない。
ではGMはというと、同じ年代のアメリカンドリームカーにビュイック XP-300というのがある(M-BASE第32回 1950年代のアメリカンドリームカー(1))。
黄色いほうの車がこれにかなり近い。これでしょ、とも思ったがサイドのラインなど細部にまだ違和感を感じる。
となるとアメリカビッグ3の最後の一つフォードを調べてみる。
するとメメタァという一台を発見(M-BASE第38回 フォード サンダーバード)。
ライトの形やフロントグリルの感じもしっくりくるし、サメのエラみたいなのもついてる。デート風の黄色い車はこのフォード サンダーバードだろう。
さらにこのサメ鰓カエル目テールフィンの1代目の次に、4灯式ヘッドライトの通称スクエアバーズという2代目があるのだが、これがおそらくラベルのネオンの方の車だ。
というわけで、JR東日本の中の人はドクペファン。ドクペの中の人はフォードファン、私はジョジョファンだったという話。