胃潰瘍の有無に関わらずオメプラゾールを飲ませればいいとか、胃潰瘍が見つかったからといってそれが病因かはわからないとか、検査じゃ病気は治りませんよとか言って内視鏡検査を省略することもできる。
そうだな……………………
結果だけを求めるならそれでもいい。しかし、結果だけを求めていると人は近道をしたがるものだ………………………
近道をしたとき類症鑑別を見失うかもしれない。やる気も次第に失せていく。
検査は無駄にはならない。大切なのは真実に向かおうとする意思だと思っている。
おまえはわたしが誇りに思うくらいりっぱにやっている………
馬の胃内視鏡には3mのものが使われる。ヒト用の2倍の長さだ。
実はこれイルカ用に開発されたものを使っている。イルカがビニル袋を飲み込んだときに内視鏡で取るらしい。もっともレジ袋が有料になってもうそんなことが起こる心配はなくなったが。
で、この長い内視鏡を馬に噛まれて壊れるのを防ぐのに鼻カテーテルが役に立つ。
喉頭から食道に内視鏡の先端を進める時に誤って口の方に進んでしまうことが少なからずある。また、噴門から胃の中に内視鏡を進める時に先端が噴門に引っかかっているにも関わら手元で送り続けると、スコープの中間部がたわんでループ状に歯の方にいってしまうことがある。後者は特に画面上はなにも異常が現れないので注意が必要だ。先に胃までいれたカテーテルの中に内視鏡を通せばこういった心配がなくなる。
Murray, Michael J., Yvette S. Nout, and Daniel L. Ward. "Endoscopic findings of the gastric antrum and pylorus in horses: 162 cases (1996–2000)." Journal of Veterinary Internal Medicine 15.4 (2001): 401-406.
ところで、イルカの内視鏡検査ときいてイルカと言えばのあの潮をふく穴(鼻)にスコープを入れていくのを想像したが、それは間違いだった。
なんとイルカの鼻と口は中でつながっていない!
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