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2018年2月16日金曜日

鹿児島神宮の初午祭

繰り返しになるが、1960年代のモータリゼーション前の日本では、馬と人の関係はペットとも家畜とも違う「生活に溶け込んだもの」であった(と、思われる)。

そんな中、馬に関わるお祭りが人々のなかで大切にされてきたであろうことは想像に難くない。
一般的には賀茂競馬(かもくらべうま)や、流鏑馬(やぶさめ)、母衣引(ほろひき)のような宮中行事が有名かもしれないが、庶民(農民)の行事に由来するお祭りも全国で行われている。この手の祭りは地元民向けのことが多く、全国的な知名度は低いがその地域地域の特色の出る興味深い祭りだ。
その中でも愛馬の日に世田谷馬事公苑で披露されていた岩手の「チャグチャグ馬っこ」と鹿児島の「鈴かけ馬踊り」は庶民による馬のお祭りのツートップと言える。

鈴かけ馬踊りは、鹿児島県霧島市の鹿児島神宮初午祭で行われる。旧暦1月18日を過ぎた最初の日曜日に行われる祭りで、今年は2017年に閏月があったので例年より開催が遅く3月11日となっている。

スタート直前の馬と人

これは昨年の写真。京セラホテルに泊まってやや遠かったが徒歩で会場に向かった。
スタート地点は保食(うけもち)神社まえの辻の角交差点。ここから1頭ずつ15分おきくらいに十数頭が参道を鹿児島神宮に向かってパレードする。
近くでポニーの馬装も見ることができた。



馬装は花や米俵・紙幣(!)で飾られた和鞍を鈴がたくさんついた胸繋と尻繋と腹帯で固定している。足元にリボン?をつけておしゃれしている馬もいる。手綱はロングレーンで御者は後ろから馬を操っている。
馬の背中に乗っている円いものはポンパチといって、金魚すくいのすぐに破れるアレの大きい版のようなものに豆をつけた紐が付き、でんでん太鼓のように音が鳴る仕組みになっている。
このポンパチが参道いたるところで売られていて観光客でも買うことができる。

一番右がポンパチ売り

赤い馬は子供の健やかな成長を願ってのもの

大中小とあり、500円から7000円くらいのお値段。上のようなものが定番デザインのようだが、売っているところによって工房が違うようで筆で書かれていたりマジックや蛍光ペンのようなもので書かれていたり、馬の表情などにもそれぞれ個性がある。描かれている絵は願いが込められていたり意味があったりするらしいが、なかにはアンパンマンなどのキャラものもあり、露店のお面感覚で子供が持って歩いていることもしばしば。

途中踊り場と呼ばれる場所でぐるぐると踊りを奉納する。
その場で足踏みをするのが馬の踊りで、シャンシャンという鈴の音が響き渡る。大きい馬は迫力満点。
馬の調教方法にも興味があるところ。ピアッフェやスペイン乗馬学校のロングレーン調教みたいにするのだろうか?


踊り場は一番の見せ場。生歌と人の踊りもある。

境内はすごい数の人

ゴール

ポンパチ売りのおばちゃんの話では鹿児島県内では春に馬のお祭りがいくつもあるとのこと。草競馬もあるらしい。
鹿児島に限らず、全国区の知名度はないが地元民に愛されている馬のお祭りが各地方に残っていると思うので、情報収集して各地の馬のお祭りを巡りたい。

帰路。お疲れ様な馬さん。

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