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2018年1月5日金曜日

本州最東端で初日の出を見るのはあきらめた


今年の初日の出はどこで見ようかなあー
最東端の場所に行けば他人より早く見れるんかなあー
ちょっとおもしろいかもなあー
いってみようかなあー

などとぼんやり考えていたのだが、初日の出を特殊な場所で拝むというのはかなりパワーが必要な行事である。入念な準備と緻密な計画がなければ寒い夜明け前に眠い目をこすって目的地に時間通りに到達することなどできない。
はたして、今年の初日の出は家の中からボケーっと眺めることとなった。

が、しかしゆく年くる年を見ながら突然湧いてきたこの最東端というアイデアは気に入った。本州最東端は我らが岩手県にあるのである。
一年の計は元旦にありと言う。来年の初日の出見学ツアーの計画を元旦に立てることにした。

本州最東端は宮古市重茂(おもえ)半島の魹ヶ崎である。重茂半島は宮古の市街地をおへそとすると、ヘソを覆い隠すように屹立したお○ん○んのような半島。日本の秘境100選に選ばれている。
ここを通る県道41号線は山田町の北のセブンイレブン(割と最近できた)の横から始まり、半島をぐるっとまわって津軽石川の河口で終わる約36kmの道である。
平成30年1月2日。手始めにこの県道41号線で魹ヶ崎の最寄り駐車場である姉吉キャンプ場まで行くことにした。


ゴール地点でもある津軽石地区から新しくできた三陸道を使わずに国道45号線を南下。途中冬期間に事故の多いブナ峠を越える。ほとんど凍結することのない岩手沿岸の国道45号線においてこの峠だけはしばしば凍結するうえに道が広くスピードが出せてしまう鬼門である。
それから、左側に突然現れる山道を進んでいくと光山温泉(とラブホ)があるのだが、ここの温泉(正確には冷鉱泉)は湯船がとにかく熱い。50℃くらいあるのではなかろうかという熱さ。水でぬるくしていいのだとは思うが、地元民が悠然と入っていると声をかけづらい。同じく山田町にある嶋田鉱泉もめちゃくちゃに熱い。

光山温泉入り口

峠を越えたらセブンイレブンの手前を左折。県道41号は入るや否やただならぬ気配を感じさせる。

海岸沿いなのに山道!?

車一台分の幅の道。脇は海までまっさかさまの崖。

はっきり言っておく。南周りルートは全くおススメしない。リアス式海岸が夢に出てうなされることになるだろう。
くねくね道がさらにくねくねしている。直線距離9kmの姉吉キャンプ場にいつまでたってもたどり着かない。まるで無限の道のりだ。
ビアンコスピノのウサギに乗ってフラクタル幾何学の不思議の国に迷い込んだアリスとは私のこと。

いたるところにガードレールが見えるくねくね道
アップダウンも200m程ある

やっと開けたところに出たと思ったらここはかつて最東端の小学校だった千鶏小学校の元校庭。キャンプ場までもう一息。

千鶏小学校跡

姉吉キャンプ場

姉吉キャンプ場についた頃にはもうゴール地点に到達する予想の時間を回っていた。休憩しようにも自販機も何もない。逃げるように北回りルートで津軽石に向けて出発した。
北回りルートもくねくね道だがこちらはバスも通る常識的な県道。住宅街を抜けて月山の脇を過ぎると湾の向こうに宮古の市街地が見えてきて、やっと現実の世界に戻ってこれたような気がした。大げさではなく本当にほっとした。

津軽石川河口を挟んで宮古市街地を望む

結論。今回泣きそうになりながら行った姉吉キャンプ場であるが、最終目標の魹ヶ崎はそこかさらに徒歩で1時間、左はクマ出没注意、右は一歩踏み外せば崖下へぼちゃんという道を歩いていかねばならないらしい。
正月の日の出前の寒くて暗いなか、そんな道を行く勇気はない。本州最東端で初日の出を見るのはあきらめた。
まあ、夏の明るい時間なら是非とも行ってみたいので、7月と10月のどこかの日曜日で行われるという魹ヶ崎灯台内部の一般公開を狙って再チャレンジしたい。もちろん北回りルートで。

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